<JAZZ>JAZZはアドリブ!という意味がわかってきた。音を外すこと、アウトフレーズ。
JAZZを少し聴くようになって、音を外すというのが意図的で、それこそ音を楽しんでいるんだということがわかりました。
最初はオリジナルのメロディやリズムで演奏しています。
そして、段々と音やフレーズを外していき、遊びに入っていきます。そして、さらに外れ、もう原曲が何なのかわからないくらいに外して遊んでいます。
例えば、曲の一巡目はノーマル、二巡目でサックスが外れていく、次はピアノが外れる、さらにドラムがリズムで好き勝手に遊んでいくという感じ。
ここまでくると聴いてるほうは元が何の曲だったかわからなくなってきている感じにもなるんですが、それでもミュージシャン達はわかっていて合わせている。それってすごいんだなと思いますね。
でも実は、外すということがメインでないんじゃないか?と思うようになりました。
外すことが本当の目的ではない
曲をプレイして、外しに外しまくってなんの曲がわからなくなる暗い外れて、でも外すことが本当の目的じゃないことに気が付きました。
本当の目的は、
『戻ること』
これだったんですね。
戻るために外す。なかなか理解しづらいかもしれませんが、もう原曲が何なのかわからないくらい外しまくってて、いきなりオリジナルフレーズに戻ったとき、
うわぁーー
となり、鳥肌モンでした。
外すというのは、このためにやってるんだと気づいた瞬間でした。
これに近いことは、ロックのライブでもよくやってることです。
例えば、最初ギターソロプレイから入ったとします。何の曲かさっぱりわかりません。
そしてプレイが進むにつれて何かの曲らしくなり、そしていきなり曲のオリジナルフレーズが始まる。
そして、観客の大歓声。
オリジナルフレーズの前のイントロのアドリブですね。
アルバムでもそういう曲構成があります。
例えば、ヴァン・ヘイレンの『プリティ・ウーマン』
Intruderという曲名がついているイントロ部分と次にプリティ・ウーマンに入ります。
初めて聞いたとき、なんだろう?このIntruderって?
と思ってて聴き進んでいっても何がなんだかわからない。特別いいフレーズとも思えないし、見方を変えればノイズにも聴こえる。
しかし、突然ベースの
「ドゥーン」
が合図かのように、ギターでおなじみのプリティ・ウーマンのオリジナルフレーズ。
鳥肌が立ちましたね!
これ実はCDだと一曲ずつとなっているので、シャッフルすると繋がらないんですよ。
だからきちんと順番に聴かなければなりません(笑)
You TubeにはきちんとIntruderからセットで入っています。
ちなみにこれはアルバムバージョンで、シングルバージョンはIntruderなしです。
JAZZはこういうことを頻繁にやっているんだなと感じました。
『戻るために外す』
それがアウトフレーズということかと。
それがアドリブ、JAZZの面白さということです。
オリジナルもしっかりと聴く
戻るということは、オリジナルフレーズに戻るということです。
それは、オリジナルを知らなければわかりません。
おそらく聴き込んでいる人は、オリジナルフレーズが脳に完全にインプットされているはずです。
頭の中でそのフレーズがグルグルと流れ続けることってありませんか?
それほどインプットされています。
そして、わけわかんない曲っぽい演奏から突然その焼き付いているフレーズが電気ショックのように現れる。普段何気なしに聴いてる曲に新しい刺激が入ります。
するとドキッっとした感動、鳥肌モンなんです。
オリジナルとアドリブ、日常と非日常とでもいいましょうか。
アドリブばかりだとわけわかんない、オリジナルばかりだと退屈になってくる。
それを行ったり来たりで新鮮さや面白さを保つんでしょうね。
まとめ
JAZZは曲の途中から、ジャムセッションのように原曲がなんだかわからないくらい外して音を楽しんでる。
わけわかんないくらいに外したあとに、脳に焼き付いているオリジナルフレーズに戻ると、大歓声、感動を生む
オリジナルとアドリブは、日常と非日常のよう。それで曲に飽きず、常に面白いものににしている。
それを踏まえてJAZZを聴いてみてはどうでしょうか。
やっぱり、CANTALOOP ISLAND あたりが聴きやすいですよ。