top of page

DASUKE.net

母を東京の特養に入居させることになった。そしたら思ったより早く順番が回ってきた話。




母がサービス付き高齢者住宅、いわゆる「サ高住」に入って3ヶ月ほど経った頃、東京に住んでいる姉が、「うちの自治体が特養の充実に力を入れていて、歩いていける近所に特養があるから申し込む」と言い出した。


私は正直なところ、あまり乗り気ではなかった。

一つは、移動のこと。いきなり東京に出てきて言葉や周りの人の気質も違う。それに馴染めるだろうか?


もう一つは費用の問題だ。特養といえども今のサ高住よりは高くなる。今は田舎なのでそれなりに料金も安く、年金の範囲内でなんとか収まっている。

特養に入るといくら特養といえども年金の範囲から大きくはみ出てしまい、貯金を崩していかなければならない。

貯金から支払うのが惜しいとかではない。

銀行口座が半凍結されていて、この先何年になるかわからないから少し不安なのだ。

半凍結、銀行に定期を解約に行ったとき、本人じゃないので銀行員が母に電話をして確認した際に、判断能力がないと判断されてしまい定期預金が凍結されてしまったのだ。

ただ救済処置として、一部解約し普通預金は生きた状態にしてくれたのだった。

だから半凍結という表現を使っている。


ただ申し込んでもかなりの順番待ちだからすぐには無理だろうし、それまでじっくり考えて、順番が来たとしても断ることもできるだろうからとりあえず申込みにはOKした。



 


それから一年ほどたった。


申し込んでいた特養の一つの順番が一番になったと連絡が来たらしい。

どういうことかというと、「空きが出たらいつでも入居できますよ」ということだ。

ただ順番が筆頭になっただけで、いつ空きが出るのかはわからない。

空きがでたら入居できるので準備しておいてくださいということだ。

およそ2、3ヶ月くらいじゃないかということだった。


当初は300人待ちとかだったからまだまだ先だろうと思っていたのだが、どういう理由かはわからないが想定よりはだいぶ早かった。


姉が複数の施設に申込みをしていたらしいこと、そしてうちと同じように複数の施設に申し込んでいた人が別の施設に決まりキャンセルしたとか、あるいは待機している人が何らかの事情(亡くなったなど)でキャンセルしたとか、そういういろいろなことが重なったのだろう。

2〜3年を想定していたので思ってたよりだいぶ早かった。


ちょうどその同時期に、現在入居しているサ高住の担当から母の認知症の進行が進んでいるようだから、一度病院を受診して治療を受けることを勧められた。

どうやら怒りっぽいとか被害妄想の症状が以前より強く見られ、他の入居者にも迷惑をかけ始めているとのことだった。


私は病院の受診を承諾した。

基本的に施設からの提案はほとんど断らないスタンスだ。ほぼ施設任せにしている。


まずは検査をするのだが、その結果説明は家族に説明しなければならないということで、帰省できるタイミングで日程を組んでもらった。

今度は結果を聞きに行くためだけの帰省だ。弾丸までは行かないが、説明を聞きに行くだけの予定だ。夕方の飛行機で出発、翌朝に病院へ行き、その夜に高速バスで帰るという日程にした。


検査結果当日、病院へ行くと施設の人とは別で介護担当のケアマネージャーの方も来ていた。

そのケアマネージャーさんに特養への転院の話をしたところ、


『サ高住』はあくまでも住宅であり、怪我や病気をした場合などは今回のように別途病院に受診に行かなければならない。

また介護の度合いが進んでくるとサ高住での対応に限界があり、転院を勧められることも多いという。


その点、特養は最後まで面倒を見てくれるから、いろんな負担や手間が軽減されるから良いのではないかとのことだった。


現在よりは多少費用はかかってしまうが、入居してしまえばあとは特養の方で面倒を見てくれる、負担が軽くなる(今もたいして負担ではないが)と思うと最初は乗り気ではなかったが前向きになってきた。


その言葉で「よし、特養への入居へ向かっていこう」と思ったのでした。


​だすけ

青森出身神奈川在住のアラフィフ。実家のことでいろいろあり、青森にちょくちょく行くように。その忙しさの合間や道中、逆境すら楽しみに変換してしまうポジティブな人。

​そのほか、いろいろ基本的にすべてDIY、費用対効果重視で無駄が嫌いらしい。

​だすけの由来は南部弁の「〜だすけ」

bottom of page