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食事が取れなくなってから、直接会って話したら、状況が思ってたより壮絶だった  虫垂癌を患った姉の話 エピソード4 

更新日:4月1日


腹膜播種(がん性腹膜炎)から腸に転移が見つかってから大好きだった「食べること」ができなくなった姉。


食事が取れないということはどういうことか?

高カロリーの点滴を常に行っていて生きていくためのエネルギーを摂取している。

水分は確か取っていたように思う。ただし消化に関係のないものに限られていたはずだ。


検査というのは、どうやら排泄物(普通は大便)を貯めるためのポートと呼ばれる穴を身体に開け、そこに管を通すのだが身体が拒否反応を起こさないか?という検査だったようだ。

その検査をして大丈夫であれば、排泄の器具(ストーマ)をつける。


9月に会いに行ったときはまだ入院していて、そのストーマが装着されていたが病院なので看護師さんが24時間見てくれる体制が整っていた。


しかし癌が腸を塞ぐほど広がるということは、かなり進行が進んでいるということ。


実は、がんになってもがんそのものが死因となることではないらしい。

がんによる「臓器不全」という診断になるそうだ。

だからがんになったからといって臓器が機能していれば死ぬということはないらしい。

ただがんが進行するということは、必然的に臓器不全に陥っていく、また体力が奪われていくということだ。がん細胞が消えていかない限り。



食事が摂れないということはどういうことか?


高カロリーの点滴を常に行っていて生きていくためのエネルギーを摂取している。

と述べた。

栄養ではなくエネルギーということだ。

どういうことかというと、生きていくために臓器が活動できるようにエネルギーを補充するということで、それ以上でもそれ以下でもない。その他必要とされている栄養ビタミンやタンパク質などは一切とれないということ。


するとどうなるか?


徐々に身体が衰弱していく。

肺や心臓、脳などの活動のために必要なカロリーだけを点滴で体に入れるだけ。

要は一日でも長く生きていけるように最低限臓器を動かすエネルギーを補充するということだ。


そうなってくると余命というものがだいたい推測できてくるそうだ。


約2〜3ヶ月


ほとんどの人はこれ以上は生きていけないらしい...


どれだけ食事が大事なことか...

臓器を動かすためのエネルギー補充、筋力も衰え体力も落ちてじわじわと衰弱していく。治癒能力はもうゼロだ。

同時にがんが進行していく。


食事が取れなくなった頃から計算してみる。

それが8月中旬だったから、11月だ。


計算するのもどうかと思ったが、遠距離ということもあり仕事の調整もしなければならない。


そして今は入院中で病院でなんでも見てくれて入るが、ずっと入院しているわけにもいかないようだ。

ただし、病院以外で受け入れ体制を整えないといけない。

自宅での療養体制を作らなければならなかった。


「緩和ケア」


私は初めて聞いた言葉だった。がんなどに関わらないとあまり聞き慣れない言葉かもしれない。

食事が摂れなくなった時点ですでに「緩和ケア」に移行していく準備が始まっていたのかもしれない。


退院し自宅療養へ移行する準備に入った。



​だすけ

青森出身神奈川在住のアラフィフ。実家のことでいろいろあり、青森にちょくちょく行くように。その忙しさの合間や道中、逆境すら楽しみに変換してしまうポジティブな人。

​そのほか、いろいろ基本的にすべてDIY、費用対効果重視で無駄が嫌いらしい。

​だすけの由来は南部弁の「〜だすけ」

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